最近(令和5年11月)、X(旧Twitter)では、社会保障費をふくむ税金の負担の重さについて話題になることが多いなぁと感じます。
その中で、医療・介護に関連するリハにも視点が集まりつつありますが…。
当然ながら、税金負担減を願う世論ですから、保険点数下げの話題がお多い。
岸田政権も減税の動き(一時的な)。防衛費は増大しますが、社会保障費はおそらく抑制する方向性でしょう。
ということで、風当たりの強い状況にある理学療法士ですが、その厳しさを増しそうなマクロ環境の中、メリットを考えてみました。
ハッキリ言って、コメディカルの中での理学療法士の働き方のメリットは大きいと思います。
スキルアップからの収入アップが狙える
働き方を選択すれば、理学療法士は本業以外にリソースを割きやすいです。だからこそ、上手くやればスキルアップ(成長)→収入アップのルートが開きやすい。
理由は「健康に働けること」「学びの場が多いこと」の主に2つ。詳しく解説しますので最後まで見通してみてご評価ください。
もちろん、若手のうちは本業のためにリソースを割かなければいけないときはありますが…
それでも、自分のスタンスを決めれば上手く立ち回りやすい働き方ができます。
起業しやすい
理学療法士は、コメディカルの中では起業しやすい職種になります。
ここでは、本業を辞めて起業することをイメージして話をすすめます。
理学療法士は、学ぶ時間を作りやすい職種なので、起業するための勉強を積むことも可能。
もともと学ぶことに注力できる人も多いので、事業を立ち上げることに向いてる人が多いはず。
さらに、夜勤の無い職種ですらから、働き方を選びさえすれば、自身の頭脳や体力のリソースを起業に割きやすいのです。
「理学療法士は起業できないんじゃないの?」と思い込みのある方がいるかもしれませんが、それは違います。
正確には「理学療法士としての開業はできない」です。
法律上、理学療法士は医師の指示がなければ理学療法を提供できないため、個人で開業して勝手にお客さんに理学療法を提供できないのです。
つまり「理学療法を提供しなければ起業できる」と解釈できます。
たとえば、ネット事業やリラクゼーションサロンなどなど、理学療法を提供しない起業ならできます。
理学療法士は、リソースの割き方を整えれば起業しやすいポテンシャルがあり、そのための働き方ができるのはメリットでしょう。
働く場所によっては、定時退勤も可能な仕事ですからね。
本業以外の時間をうまく使えば、スキルアップにつなげられます。
副業しやすい
必ずしも、本業を辞めて起業しなければならないわけではありません。
本業しながら起業する。これが副業と捉えて良いでしょう。(アルバイトではないですよ)
理学療法士は、日中のみの労働であり、規則正しい生活が送れる上
働き方次第で、定時退社後に個人事業の活動もしやすい。
副業という名の起業に力を入れやすい職種なのです。
専門性を向上しやすい
起業や副業も選択肢の1つですが、もちろん理学療法士としての専門性を向上させて、教員などを狙う活動もできます。
これは、協会の支援がしっかりしていて学びの場が多い環境。さらに、健康的に働けることが大きなメリットになります。
リソースの割き方は人それぞれ。自らの専門性を高めるのも良いでしょう。
【注意】マクロでみると理学療法士の収入は低下しやすい傾向
令和5年度、岸田政権になってからは実質賃金がなんと17ヶ月以上下がり続けています!(令和5年11月時点で)
さらに、それ以前から理学療法士の給与平均は低下傾向にあり、最近では理学療法士協会が「処遇改善」を日本政府に求めるに至っています。
ということで、ふつうに理学療法士として働いていたら、大きな世間の波に飲まれて、収入が下がり続けやすい環境にあること。
これは頭の中に入れておいたほうが良いでしょう。
健康に働けるメリットがある
理学療法士は、日中業務に基本的に限定されますから、健康的に働けます。そこには、メリットがあるので以下に解説。
定時で帰りやすい
理学療法士は、働き方を選べば、定時で仕事を終えることもできる職種です。
起業・副業をするにしても、専門職としてのスキルアップを図るにしても、時間を使って学ぶ必要があります。
本業として働く時間がある程度決まっていて、就業前や終業後にスキルアップのための時間を設けることができたら…
それは、自身の将来のための自己投資がしやすい環境だと言えるでしょう。
夜勤がない
夜勤のみでなく、早番や遅番など、時間変更勤務がほとんど考えられないことも大きなメリットです。(たまに例外もありますが)
夜勤などの時間変更のある勤務形態の場合、出勤時間に合わせて自分の生活をコントロールしなければなりません。
睡眠のタイミングのズレなどが影響して、時間リソースもうまく使えず、疲労から頭脳リソースも使いにくい状況になってしまいます。
ということで、理学療法士などの日中だけ勤務する職務形態は、リソースが残りやすいメリットがあるのです。
学びの場が多いことのメリット
自分の能力に気づくためには、学びが必要です。それはスキルアップのためだけじゃなく、自分の戦い方を見定めるためにも必要だと思います。
たとえば、研究者を目指したり…教授を目指したり…起業家を目指したり…などなど。
何を目指すにしても、学びつつチャレンジする時間が必要です。
理学療法士は、比較的リソースが豊富で何を目指すにしても時間と労力を割きやすい働き方ができます。
さらに、理学療法を学ぶ場も協会などでたくさん提供されてますから、チャレンジしやすい環境が与えられている点もメリット。
もしかしたら、どれだけ頑張っても目標に辿り着けないこともあるかもしれません。
ですが、頑張れる環境が大事だと思います。限界までやってみて、他の道に気づくことだってあります。
リソースを上手く使えばどんな成長もできる
解説してきたように、理学療法士の働き方は選べばいくらでも成長できる環境に自分を置くことができます。
ただし「ふつうに理学療法士として働く」だけの場合、世間の波に飲まれて、収入が低下し続けるリスクを孕んでいることに注意しなければなりません。
理学療法士が良いとか、悪いとかそう言うことではなく…
「世の中の流れ」が理学療法士の収入低下を引き起こしているのです。
日本人全体の実質賃金が低下する中、理学療法士の平均給与は低下傾向なのですから…
これは、個人の力ですぐに変えられる流れではありません。
戦争リスク…政権不信…超少子高齢化…などなど、いろいろな環境要因が絡まっています。
ということで、個人で対策しなければ、波に飲まれて苦しくなる一方になる可能性もあります。
なるべく、個人でリスク軽減を考える方向にした方が良いのでは?というのが個人的な見解です。
理学療法士のメリットを活かしながら。